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キルヒホッフ【きるひほっふ】

グスタフ・ローベルト・キルヒホフ( 1824年- 1887年)は、現在のロシアのカリーニングラード州にあたるプロイセン出身の物理学者であり、学生時代にオームの法則を拡張した電気法則を提唱し、1849年に電気回路におけるキルヒホッフの法則としてまとめた人物である。また、キルヒホッフはローベルト・ブンゼンとともに分光学研究に取り組み、セシウムとルビジウムなどの元素を発見したほか、太陽光スペクトルの暗線であるフラウンホーファー線がナトリウムのスペクトルと同じ位置に見られることを明らかにし、分光学的方法により太陽の構成元素を同定できることを示した人物としても知られている。ほかに放射エネルギーについてのキルヒホッフの法則、反応熱についてのキルヒホッフ法則を発表し、キルヒホッフは電気工学の分野だけでなく分光学、音響学、弾性論など様々な分野において功績を残している。

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電気回路におけるキルヒホッフの法則

一般的にキルヒホッフの法則といえばこの電気回路におけるキルヒホッフ法則を指す。電気工学で広く用いられる法則であるこの法則は、電流側の法則である第一法則と、電圧側の法則である第二法則から構成される。キルヒホッフの第一法則は「電気回路の任意の節点において、流れ込む向きを正(又は負)と統一するとき、各線の電流の総和は0となる。」とする法則であり、電流保存の法則とも呼ばれている。キルヒホッフの第二法則は「電気回路に任意の閉路をとり電圧の向きを一方向に取ったとき、閉路に沿った各素子の電圧の総和は0である。」とする法則であり、閉路法則とも呼ばれている。キルヒホッフの法則は線型回路、非線型回路を問わず成り立つものであり、両法則ともマクスウェルの方程式から直接得ることができる。

放射エネルギーにおけるキルヒホッフの法則

物 体 が 熱 放 射 で 放 出 す る 光 の エ ネ ル ギ ー を 同 温 の 黒 体 が 放 出 す る 光 の エ ネ ル ギーで割った値を放射率(射出率)といい、ある波長の光が物体に当たったときにその光のエネルギーのうち物体に吸収されるエネルギーの割合を吸収率というが、キルヒホッフは1860年に「局所熱平衡状態では、放射率と吸収率が等しい。」という法則を発見した。これは光と物体の相互作用に関する法則であり、ある物質に入射するエネルギーはその物質が吸収するエネルギーと反射するエネルギーと透過するエネルギーの和に等しいというエネルギー保存則に基づく法則である。

反応熱におけるキルヒホッフの法則

熱容量とはある系に対して熱の出入りがあったとき、系の温度がどの程度変化するかを表す状態量であるが、キルヒホッフが熱化学の分野で発見したのが「反応熱の温度係数は、反応前後の熱容量の差に等しい。」とする法則である。あらゆる物質は原子もしくは分子の化学結合により構成されるが、物質を構成する化学結合は固有のエネルギーを持っており、化学反応により化学結合の内部エネルギーが変化することにより、発熱・急熱などの反応熱が発生する。この反応熱を観測することにより物質の内部エネルギーの変化を研究するのが熱化学の分野である。

問題

キルヒホッフ-の法則とオームの法則との関係について説明しなさい。

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