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多文化共生【たぶんかきょうせい】

多文化共生とは、民族や国籍などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら地域社会の構成員として共に生きていくことである。この定義は、2006年3月に総務省から発表された「多文化共生の推進に関する研究会報告書」によるものである。世界のあらゆる場所、場面において、グローバル化の動きは加速している。多種多様な価値観や生き方が生まれ、旧来の単一文化主義、民族自決を前提とした国民国家といった思想は、既に覆されている。

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多文化共生と国際交流の違い

  「多文化共生」と混同される用語に「国際交流」がある。国際交流とは、外国との交流や外国からの訪問者との交流であり、ゲストをいかにもてなし、よい経験をして本国に帰国してもらうかという発想に立っているものが多い。しかし、多文化共生の「共生」とは、異質な集団に属する者同士が、互いの違いを認め、対等な関係を築こうとしながら、共に生きていくことであり、一時的な受け入れ等を目的とした交流とはまったく別のものである。いま、求められているのは、外国人を住民と認める視点であり、同じ地域の構成員として社会参加を促すプロセスを考えることである。 同じように混同されやすい用語に「外国人支援」がある。多文化共生にとって、外国人の支援は重要な要素の一つと言える。ただし、その支援とは外国人自身が社会で自立するためのものでなければ意味を成さない。さらに、外国人も地域の構成員として、支援される対象に留まらず、社会を支える主体であるという自覚を持つことが肝要である。お互いが共に生きるパートナーとして、支え合う関係性こそが多文化共生の前提である。

多文化共生を推進する意義

日本において、外国人をどのような形態で日本社会に受け入れて行くかについてのスタンスの決定は、国に第一義的な責務がある。しかし、いったん入国した外国人の地域社会への参画については、地方自治体がその主体となる。地方自治体が、多文化共生施策の担い手として果たす役割は大きい。世界に開かれた地域社会づくりを推進することによって、地域社会の活性化がもたらされ、地域産業や地域経済の振興につながっていく。多文化共生のまちづくりを推進することで、地域住民の異文化理解力の向上、異文化コミュニケーション力に秀でた若い世代の育成を図る等、教育の観点からも意義持つと言える。 また、外国人人口が増加傾向にある近年、問題視されているのがゼノフォビア(外国人排斥)である。外国人人口の急激な増加は、ナショナリズムを煽る勢力に利用されがちであり、客観的な数値を示すことによって、根拠のない排斥の世論の流れを未然に防ぐことが求められている。外国人住民支援という対象者を限定した枠組みで政策を議論するのではなく、多文化共生社会の形成という社会全体のビジョンを掲げることで、ゼノフォビアを防ぐという意味でも、多文化共生を推進することは意義がある。

問題

多文化共生に関連した3つの政策提言をあげ、その概要を簡潔に述べよ

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