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磁力【じりょく】

磁力とは、N極とS極の二つの磁極からなる磁石や電流が発生させる磁場により、磁石どうしや電流が流れている導体どうしの間、あるいは磁石や導体と磁力を持つ磁性体との間に発生する力のことであり、磁気力とも呼ばれる力のことである。磁力は1つの磁極、つまりN極から発して反対の性質を持つもう一方の磁極、S極で終わる磁力線と呼ばれる仮想の線で表現され、磁石のN-N極、S-S極の同極の間には退けあう力が、N-S極のような異極の間には引きつけあう力が働くことが知られている。平行する磁力線は磁束と呼ばれ、磁力の強さを表す磁束密度の法定計量単位としては、SI単位系のテスラが使用されている。

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磁石と磁力

磁力を生み出す磁石とは二つの磁極を持ち、双極性の磁場を発生させる源となる物体のことである。古代ギリシャでは鉄を引き寄せる石として磁石は古くから知られており、プラトンはその著書「イオン」にて「マグネシアの石」として磁石のことを言及している。また、北極地方にS極を、南極地方にN極を持っている地球も磁石の一つといえ、地球が発生させる磁場である地磁気により地球上にある磁石の一方の極を北へ、他方の極を南へ引き寄せる性質を利用することにより、我々は方位を知ることができる。磁石を活用した方位磁針や羅針盤などが開発されたことにより航海術は著しく発達し、大航海時代が始まるなど、磁力や磁石が文明の発展に与えた影響は大きい。天然に産出する磁石としては鉄の酸化物の一種である磁鉄鉱があげられるが、20世紀に入ると、天然の磁鉄鉱に替わり実用に十分な強度を有する磁石が人工的に作られるようになった。

磁力と磁化

一般に磁性を帯びる事が可能な物質を磁性体と呼ぶが、もともと磁力を帯びていない物質であっても磁石で強くこすったり、長い間磁石に接触させることにより磁力を持つようになる。この現象が磁化である。一般的に鉄は磁性を帯びておらず、鉄同士にお互いに引き合いう磁力が働くことはないが、一旦磁石に引き寄せられた鉄が、磁石のように別の鉄を引き寄せるといったのはよく知られた磁化の現象であり、このとき鉄は外部磁場を受けて磁気的に分極して磁力をもつようになっているのである。物質が磁化すると、その磁気モーメントがもとの磁場と作用して磁力が発生するが、物質が磁石にくっつくか、くっつかないかは物質の磁化のしやすさ、つまり磁化率の大きさによって決まるといえる。

磁力と磁気浮上

磁気浮上とは磁力のみによって物体を空中浮揚させる方法をいう。磁力の引きつける力を利用して物体を持ち上げ輸送をするという構想は古くから研究されてきたが、重量のある物体を持ち上げる場合には強い磁石が必要であり、また一旦持ち上げたものを引き離すためには大変な力が必要になることから、従来の磁石では磁気浮上を実用化することはできなかった。これを実現可能としたのは1825年にイギリス人の電気技術者である ウィリアム・スタージャンによって発明された電磁石である。電磁石は磁性材料の芯のまわりにコイルを巻き、通電することによって一時的に高い磁力を発生させることができるだけでなく、通電を止めれば磁力を消失させることができるといった特性がある。通電を制御することにより自在に磁力により物体を引きつけ、または反発させることができるようになったことで磁気浮上が実現可能となり、列車のような重量のある構造物を磁力で支えてリニアモータで車体を駆動するリニアモーターカー構想が現実のものとなった。

問題

磁力を表現する磁力線とは何かを説明しなさい。

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